35.7度の厭世観

さまよってたら、はてな村に迷い込みました。

2016年の流行語大賞をGoogleトレンドで見てみた。

 

 

昨年の動向比較のために、2015年6月からグラフはスタートしてます。終わりは本日(2016年12月2日)まで、また、地域を日本に限定しています。

まずは大賞をとった「神ってる」から。

ペナントでカープが独走し始めた6月頃から伸び始め、カープ優勝に向けて急激に増えています。流行語大賞にふさわしい推移といえるのではないでしょうか。

でも、一番数値の高いのはノミネートされた11/17を含む週なんだけども気にしない。

 

さて、これに流行語大賞のトップ10を加えていきます。

まずは我らが「保育園落ちた日本死ね」。

あれ…流行語大賞これでいいんじゃね?

ちなみに、「日本死ね」だとさらに1.5倍くらいになります。こんな汚い言葉は「大賞にふさわしくない」ってどっかの市長から言われたのかもしれないですね。

 

続いて、流行語ってほどと個人的に思えなくもない「盛り土」、「トランプ現象」、「聖地巡礼」を追加してみます。

盛り土が9月に伸びてますが、「保育園落ちた日本死ね」には及びません。ただし、平均だと「聖地巡礼」が(2016年からでも)一番多い。しかしこれ、2015年から大して変わってないし流行語なのか…。

「神ってる」が息してない。

 

いよいよ本命と思われる「ゲス不倫」「PPAP」「アモーレ」「マイナス金利」の登場です。

Googleトレンドに入れられるのが最大5枠なので、下位の4つと取り替えていきます。

さすがのPPAPでしょうか。個人的にあまり知らないけども。ただ、「マイナス金利」、「アモーレ」が思いのほか検討しています。

保育園落ちた日本死ね」は霞んで見えますね。残念です。

 

さて、大本命の「ポケモンGO」です。

 

ポケモンGO以外が消えました。一瞬、なんかミスったかなと考えてしまったくらいに圧倒的でした。

もちろん、Googleトレンド=流行しているというわけではなく、言葉の使われ方によっても変わってきます。「ポケモンGO」は、ゲームだから攻略情報を検索する人も多く有利だったでしょう。PPAPも同様に動画を見るために検索する人が多かったと思われます。その点を考慮したら実は「アモーレ」が大健闘したのではないかなと思います。

 

ちなみに、最下位だった「トランプ現象」を「トランプ」にすると、2位になります。

とりあえず、大賞の「神ってる」はGoogleトレンドだと下から2番目(実質最下位?)だったというお話です。

駅乃みちかがダメだった理由

始めに言っておくと、オタク向け含めてアニメはそこそこ見る。でも、コミケとかはそんな興味ないって感じの人です。

 

公式キャラの派生であること

企業や公共団体の公式キャラがなんのために存在するかと言えば、企業イメージを高めるためであって、オタクの人を喜ばせるためではない。例え公共の場に掲示されるものでなくても、イメージを損ねるコラボであれば企業側は修正や撤退するのは当たり前。東京メトロが全く関わってなかったらオタクのお遊びで済んだかもしれないけども。
この辺、二次元好きの人たちは同人文化で感覚が麻痺しているのではないかと思う。

 

性的に見えるかどうかはどうでもいい

不快に思う人が多すぎないか、というあいまいだけれど絶対の基準が満たされてるかどうか。性的じゃないけど、せんとくんって当初は気持ち悪がられて撤回騒ぎになったけど、あれと一緒。最終的にせんとくんは受け入れられたけど、駅乃みちかは受け入れられる前に東京メトロが折れてしまった。その辺は企業と公共団体で世間の反応への敏感さと柔軟さの違うからなのかもしれない。

だから、批判する人も性的に見えるとか理由を付けずに「不快だから」でいいと思うんだよね。擁護派は不快に見える理由を知りたいのかもしれないけど。

 

H.I.Sのキャンペーンと構造は同じ

個人的には、以前H.I.Sで女子大生がフライト中に隣に座るキャンペーンが批判を浴びて中止になったことがあるけれど、今回の件もほぼ同じだと思っている。

H.I.Sの件も擁護している人が少なからずいたけれど、「性差別」「セクハラ」や「趣味が悪い」という声が殺到して中止になったけど、じゃホステスはいいの?キャバクラは?キャンギャルは?ってなるし明確にNGな理由を説明するのは難しいんじゃないだろうか。個人のモラルと反する、不快だからというのが批判する人の大半じゃなかろうか。


でも、やっぱり旅行会社として企業イメージとしては最悪だし、批判が殺到すると思えない企画担当者やH.I.Sのバランス感覚の無さが問題だったわけで。

 

今回も「アヘ顔なのおかしいだろう」「パンツ透けてるし(皺だって主張は分かるけど、書きたいものが書けてないよね)」っていうとこから性差別やセクハラと結びつけているけれど、結局は自分が不快だからというのが根本にあるんだろうし、それはしょうがない。だから、あの絵をみて不快に思う人がどのくらいいるのか想像できるバランス感覚が必要になってくる。

 

OKかNGかより必要なこと

萌え絵が好きな人が多いから擁護派も多いけど、OKだったかNGかは別問題としても、この絵を見て批判する人も多いだろうなっている感覚が持てないのは、二次が好きすぎて感覚が鈍っているか、そもそも二次に全く興味が無いかのどちらかなんだろう。

余計なお世話だけど、擁護する人もその感覚は持っていないとH.I.Sみたいなことになりかねないよ。


モラルというものが変化していく中で、バランス感覚を持つことは企業にとっても個人にとっても難しいっぽい。

素人は黙ってろ

このブコメを見てなんだかなと思ったので。

 

b.hatena.ne.jp

 

「僕の考えたロゴ」を発表していくのが品のいいこととは思えないけれど、それに対してボロクソに言うのも同じくらい品のないことだと思う。

 

そりゃ真剣にやってきた自分の領域に素人がこっちのがいいじゃん的なノリで入ってきたら怒るのもわかるけど、素人ってそんなものじゃん。お笑いのネタがつまんねーとか、野球の監督なんてやったことないのに誰を起用しろだのオーダーはこうしろだの、作家でもないのに本を読んでストーリー展開がこういう方がいいだの、安保法案の内容わかってないけど安部許せん!(安倍総理本人も分かってないかもしれないけど)とか。素人だから好き勝手言えるし、それが素人のいいところじゃん。

 

それに対してプロが出来ることは、「素人は黙ってろ」ではなくてプロの意地を見せて黙らせたり素人の持ってきた物に対して拒むのではなく、悪いところを指摘して向上させることじゃないんだろうか。もしくは笑って見なかったことにするか。とにかく怒ったら負けなんだよ。

 

素人に理解が足りなければ素人の理解を深めてあげる。とても地味で悲しくなる作業かもしれないけど、尊敬される道筋で一番近道なはず。そして、専門家しか分からない領域はやがて衰退していくものだし、自分達のためにも必要な作業なんじゃないだろうか。

スタジアムのゴミ収集ボランティアはいなくなって欲しい

 今回はブラジルの地で行われたゴミ回収のボランティアが表彰されたとか。それはそれで素晴らしいことですが、別に考えるべきことがあるのではないかと。

 

 

 

ゴミ収集のボランティアはJリーグでも行われていて、ボランティアの行為そのものは素晴らしいことですが、この状況は褒められるのではなく、ゴミ拾いのボランティアをしなければならない状況に嘆くべきだと思うのです。

 

各所の競技場を回っているわけではないので、個人的に知る範囲になりますが、自分が行くJリーグの試合では試合が終わるとゲートの入り口、コンコースに多くのボランティアがいて観客のゴミを回収しているという、観客にとって非常にありがたい仕組みが整っています。にも関わらず、スタジアムの座席には少なからずゴミが散乱していることがいつもの姿で、別の座席のゴミを収集するボランティアがそのゴミを拾って回っています。たかだか30秒程度、しかも帰る道すがらにゴミを持っていくこともできない人たちが多いのかと残念に思います。

 

しかも、ホーム側の席ですら同じように食べ物の容器などのゴミが捨てられています。彼らが、なぜ「ホーム」にゴミを捨てられるのか、なぜ応援しているクラブに迷惑をかける行為をできるのか不思議です。

 

自分はボランティアに参加しているわけではなく、座っていた席のまわりにゴミがあれば一緒に捨てるぐらいしかしていないので、あまり偉そうなことは言えないですが、「日本人すごい」と言って喜んでいる人たちには、平気でゴミを捨ている日本人がいることも一緒に認識して欲しいですし、「ゴミ拾いの起源」で他の国を揶揄する前に、ゴミ拾いのボランティアが必要なくなる世の中になってほしいなと思うわけです。

 

グループリーグを終えて

今回のグループリーグですが、死の組と言われたグループBやDを除けば、結構平常運行だったのかなと思います。地の利もあり、したたかに勝ち抜いていく南米勢。しぶとく勝ち点を獲得してベスト16入りするメキシコやアメリカ。内輪もめして自滅していく一部のアフリカ勢。さらに含めるなら、頭突きして退場するぺぺや、相手を噛んじゃうスアレスとか。スアレスは、なんで競り合っていたわけでもないあの状況で、相手選手を噛みにいったのでしょうか。意味が分かりません。そりゃ審判も見てないだろうと。

 

 

さて、グループリーグを突破した国の初戦の結果をまとめてみるとこんな感じです。

 

初戦勝利し突破(9ヶ国)
ブラジル・メキシコ・オランダ・チリ・コロンビア・コスタリカ・スイス・フランス・アルゼンチン、ドイツ、アメリカ、ベルギー

 

初戦引き分け突破(1ヶ国)
ナイジェリア

 

初戦敗退したものの突破(3ヶ国)
ウルグアイギリシャアルジェリア

 

ただ、初戦敗退して突破した3ヶ国とも1位で通過した国に負けています。(ウルグアイコスタリカと、ギリシャはコロンビアと、アルジェリアベルギーと対戦)逆に、初戦で勝ってグループステージ敗退したのは、コスタリカがサプライズを起こしたグループDのイタリアと、日本に勝利したコートジボワールのみです。

 

コロンビアが本命とみられていたグループCでは、初戦のコートジボワールに負けた時点でグループリーグ突破はかなり難しくなっていたのかもしれません。初戦で負けたギリシャが突破し、初戦に勝利したコートジボワールが敗退してしまったグループリーグの中で日本は結果的に存在感がなかったというか、引き立て役にしかなりませんでした。そういう意味ではグループDのイングランドも全く同じですね。

 


ザッケローニ監督にも選手にも色々と思うことはありますが、今回のW杯で日本代表の一番問題だったのは目標が選手や監督、協会でコンセンサスが取れていなかったのではないかという点だと感じています。報道で知る限り「優勝」を公言する選手達がいる中で、監督は「ベスト4」、協会は「ベスト8」と目標がバラバラでした。掲げられた目標は、長期にわたるW杯においてコンディションのピークをどこに合わせていくのかにつながってきます。優勝やベスト4を狙うのであれば、コンディションのピークは決勝トーナメントに合わせる必要があるわけです。これは、スペインなど強豪国ですら初戦の入り方に失敗し、敗退しているのですから、リスクが非常に高いともいえます。

 

もし、単純にグループリーグ突破を目標に掲げ、初戦にコンディションを合わせていればまた別の結果になったのかもしれません。一方で、仮に結果がそうだったとしても選手達が決勝トーナメントを見据えていない戦いを是とするかが問題になってきます。個人個人が高い目標を掲げることが悪いことだとは決して思いません。ただ、チームとして大会をどういう歩みをするのかマネージメントすることも必要です。また、もしかすると、目標によっては一部で問題視されていたキャンプ地も体力の回復を目的とした地ではなく、試合会場の気候に合わせた地へと選定に影響したかもしれません。

 

4年後のW杯に向けて協会はまずは監督を誰にするかではなく、目標が正しかったのか、自分達や相手の実力分析が正しかったのか、今回の惨敗を総括した上で新監督、選手達とも次回の目標について意識の共有を図ってほしいところです。